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キャロルのエセヌムル余話・18

閑話再考<再考・サバラン最高

仏蘭西銘菓のサバラン

有名なガストロノーム(美食家)だったブリア・サヴァランに捧げられた菓子です。

イーストで発酵させた生地を蛇の目状のサバラン型に詰めて焼き、
ラム酒やキルシュ入りのシロップに浸し中央にクリームや果物などをのせたお菓子。
スプーンを挿すと生地からシロップがタップリ滲み出て、
口に入れるとラム酒の香りが蕩け出す。

マドレーヌやメレンゲで有名なポーランド王・スタニスラス公が
お茶菓子ののクグロフ(アルザス地方のレーズン入りイースト菓子)が、パサついていたので
ラム酒シロップをふりかけて食べたら美味しく、
愛読書の『千夜一夜物語』にちなんでアリ・ババと名づけられたのが始まり。

その後、パリのお菓子屋さん『ストーレー』でババ・オ・ラムと改名し、
コルクの栓のような形に改良され売られた。
1730年に開店したこの店はパリでは、一番古いお菓子屋さんと言われる。

しかし、1845年、ジュリアン兄弟はババのレーズンをやめ、生地をラム酒だけでなく、
キルシュ酒風味のシロップにたっぷり浸して創出し、
ストレールの店に打撃を与えたといわれるのが、サバラン。

ババ
小麦粉、砂糖、卵、バター、塩、イーストを加えたクグロフのような発酵生地に
ラム酒のシロップをしみこませた干しブドウ(ラムレーズン)を入れ、
焼き色がつく程度に焼き上げ、さめてからラム酒風味のシロップをはけ塗りしたもの。
シロップ・糖蜜。砂糖を煮溶かしてつくる濃厚な蔗糖溶液。
ラム酒・さとうきびからとった糖蜜で作った蒸留酒。
キルシュ・チェリーブランディーのこと。

洋酒がたっぷり入った、大人のケーキ・サバラン山崎製パン 定価180


ブリア・サヴァラン(仏 Brillat savarin 1755〜1826)
フランスの司法宮、政治家。美食家として有名で『味覚の生理学(美味礼讃)』の署者(1825年刊)。

book:『美味礼賛』・著者ブリア・サヴァラン、関根秀雄・戸部松実訳・出版 岩波文庫

20のアフォリズム(金言。警句。箴言(しんげん)。)
1.生命がなければ宇宙もない.そして生きとし生けるものはみな養いをとる。
2.禽獣はくらい、人間は食べる。教養ある人にして初めて食べ方を知る。
3.国民の盛衰はその食べ方いかんによる。
4.どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言いあててみせよう。
5.造物主は人間に生きるがために食べることを強いるかわり、それを勧めるのに食欲、それに報いるのに快楽を与える。
6.グルマン(
健啖(けんたん)家。大食漢。)ディーズはわれわれの判断から生まれるので、判断があればこそわれわれは、特に味のよいものを、そういう性質を持たないものの中から選びとるのである。
7.食卓の快楽はどんな年齢、身分、生国の者にも毎日ある。他のいろいろな快楽に伴うことも出来るし、それらすべてがなくなっても最後まで残ってわれわれを慰めてくれる。
8.食卓こそは人がその初めから決して退屈しない唯一の場所である。
9.新しい御馳走の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである。
10.胸につかえるほど食べたり酔っぱらうほど飲んだりするのは、食べ方もの味方も心得ぬやからのすることである。
11.食べ物の順序は、最も実のあるものから最も軽いものへ。
12.飲み物の順序は、最も弱いものから最も強く香りの高いものへ。
13.酒をとりかえてはいけないというのは異端である。舌はじきに飽きる.三杯目からあとは最良の酒もそれほどに感じなくなる。
14.チーズのないデザートは片目の美女である。
15.料理人にはなれても、焼肉師のほうは生まれつきである。
16.料理人に必要欠くべからざる特質は時間の正確である。これはお客さまのほうも同じく持たねばならぬ特質である。
17.来ないお客を長いこと待つのは、すでにそろっているお客さま方に対し非礼である。
18.せっかくお客をしながら食事の用意に自ら少しも気を配らないのは、お客をする資格のない人である。
19.主婦は常にコーヒーの風味に責任を持たねばならず、主人は吟味にぬかりがあってはならない。
20.だれかを食事に招くということは、その人が自分の家にいる間じゅうその幸福を引き受けるということである。
                                                        <関根秀雄訳>
原題は
,
「味覚の生理学、或いは超越的美食学の瞑想ーー文学、科学の学会の会員である一教授によるパリの美食家に捧げられた理論と歴史と日常の問題を含む書」

book:『貧乏サバラン』・著者 森茉莉  早川暢子編・出版 ちくま文庫
   森茉莉の著作の中から食べ物のことを中心にまとめた著作集
マリアは貧乏な、ブリア・サヴァランである。
マリアは今日も怒っていた。マリアの怒りの原因はマリアが、自分の味覚や視覚、触覚、気分、それらのすべてにおいて鋭くて、食いしん坊の方面は、ブリア・サヴァランに匹敵すると、信じていて、それらのすべてを満足させなくては寸刻もいられないのに、それを満足させることに、筆舌をつくせない努力を要するとに発している。
                                                        <まえがきより>

チーズ・<ブリヤ・サバラン(生乳タイプ)>
有名なフランスの美食家の名前にちなんで作られ、今日では世界中で愛されている。
牛乳に生クリームを加えて作っているので、クリーミーでまるでチーズケーキのようであり、なめらかなほどよい酸味と軽い塩気、脂肪分が高いわりには意外にあっさりとしていてさわやかです。
原産地:フランス各地・乳脂肪分:75%・100g
800円〜1100円

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